「地方に住みたい、でも不便はイヤ」 沖縄・北海道を抑えて「移住先人気1位」――都市住民が選んだ“都会に近い地方”の正体
脱・田園スローライフ。都市部472人を対象とした最新調査で、住みたい移住先1位に長野県が選ばれた。支持されるのは自然だけでなく、都心へのアクセスと生活機能が整う「都市と地方の中間」だ。リモートワークと交通網がもたらす、移動で使い分ける新たな居住様式と、地方が直面する持続可能性の課題を紐解く。
自然の豊かさと都市の利便性の両立

地方に住みたい、でも不便はイヤ――そんな一見矛盾した願望が、現在の地方移住をめぐる空気を表している。
AlbaLink(東京都江東区)が2026年8月24日に発表した地方移住に関する意識調査(7月30日~8月7日実施、都市部在住の472人対象)では、住みたい地方移住先の1位に長野県、2位沖縄県、3位北海道、4位静岡県、5位福岡県が選ばれた。
興味深いのは、単純な自然の豊かさだけで選ばれているわけではない点だ。長野県には東京へのアクセスを保ったまま自然の多い環境で暮らせる、静岡県にはほどよく便利でほどよく静か、福岡県には新幹線の駅や空港が使えて長距離移動もしやすいといった声が寄せられた。
「軽井沢町。東京へのアクセスを保ったまま、自然の多い環境で暮らせるところに魅力を感じるからです。仕事は在宅でできるため、普段は静かな場所で集中し、必要なときだけ都心に出られる立地が理想でした。避暑地として知られていて夏も過ごしやすく、季節を感じながら生活できそうな点にも惹かれています」(20代男性、同調査より)
地方に住みたいが、都市との接点までは手放したくない。そこに、現在の地方移住を考えるうえで見逃せない変化がある。