「EVは不便? むしろ便利になりました」もはや10万台超えが視野に! 車を売るだけでは終わらない“新しい商売”の正体

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国内EV販売が年間10万台の大台を視野に急成長している。最大260万円の補助金が牽引するが、真の地殻変動は台数増の先にある。EV購入を起点にV2Hや蓄電池など住宅エネルギー需要が喚起され、異業種を巻き込む新たな協業が加速。クルマが自動車と住宅の境界を溶かし、暮らしのインフラへと変貌する最前線を追う。

1台のEVが活性化する複数の市場

 市場全体に目を向けると、産業が連動していく様子がより鮮明に浮かび上がる。

 EV購入を起点に充電基盤の施工需要が生まれ、V2Hや住宅のエネルギーシステム全般へと取引が伸びていく。販売会社にとっても、購入後の生活基盤全体を視野に収めるかどうかで、手掛ける事業の幅は大きく変わってくる。

 また、防災の面でも新たな可能性が見えつつある。

 2026年7月28日に発生した熊本県内の地震において、テンフィールズファクトリー(京都府精華町)は県内5拠点の自社急速充電器を地域に無料開放している。日常の移動を支える充電手段が、非常時には地域の電力を守るインフラとして機能した好例だ。こうした取り組みは、EVを

「移動可能な蓄電基盤」

として扱う視点を示している。公共の充電器と家庭用V2Hでは設備構成が異なるため利用環境の確認はいるものの、平常時は移動に使い、非常時はインフラの一翼を担う役割は、関連ビジネスの新たな成長領域として定着し始めているのだ。

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