「異例の上下分離」から10年…京都のローカル線が達成した過去最高11.7億円!なぜ収入増でも黒字化に届かない?
- キーワード :
- 鉄道, ローカル線, WILLER TRAINS
異業種参入が生んだ話題の看板列車

京都丹後鉄道(丹鉄)を運行するWILLER TRAINS(京都府宮津市)は、レストラン列車「くろまつ号」の2026年秋・冬コースを2026年10月~2027年3月に運行する。
同列車は、以前の運行会社である北近畿タンゴ鉄道(同)が、一般の観光列車「あかまつ号」「あおまつ号」に続いて2014(平成26)年から運行を始めたダイニングカーである。運行開始以来、景色を楽しみながら、季節ごとに「スイーツ」「ランチ」「地酒」などのコースを味わえる「看板列車」として人気を集めてきた。
今回の秋・冬コースでは、京のブランド産品「丹波栗」をぜいたくに味わうモーニングコースと、舞鶴に所蔵される海軍レシピを現代風にアレンジしたランチコース、旬の地魚と地酒の組み合わせを楽しむディナーコースの全3コースを用意する。
旅行商品として販売し、WILLER TRAINSの親会社であるWILLER(大阪府大阪市)が開設した公式サイトで予約を受け付けている。
京都丹後鉄道(丹鉄)は、さまざまな意味で特徴的な鉄道だ。
そもそも、その名称は路線名や会社名ではなく、一種のブランド名であり、運行会社は別会社のWILLER TRAINSである点が珍しい。
また同鉄道は、「事業の担い手」の組織形態も特徴的だ。
同鉄道は、いわゆる上下分離によって2015年から、線路や駅舎などの基盤部分を持つ事業者(第3種鉄道事業者)と、鉄道を運行する事業者(第2種鉄道事業者)を分けている。通常、第3種鉄道事業者は地元自治体、第2種鉄道事業者は以前からの第三セクター鉄道などとなる。
しかし同鉄道では、以前からの第三セクター鉄道が第3種鉄道事業者となり、第2種鉄道事業者は全国から公募する形を取った。
その結果、主に高速路線バス(旧高速ツアーバス)事業を手掛けるWILLER ALLIANCE(現・WILLER)が選ばれ、異業種から鉄道事業に参入するという、珍しい形となった。