女性トラックドライバーが全然増えない根本理由! わずか「4.6%」にとどまる辛らつ現実――男性社会の「長距離・手荷役」は変われるのか?
2030年に輸送能力の34.1%が不足する危機に直面する物流業界。ドライバーの50歳以上が51%を占める一方、女性比率は4.6%に留まる。平均年収408万円と稼げるポテンシャルを秘める中、設備や荷役の改善を通じた「働き方の構造改革」が進む。女性を呼び込む変革は、業界全体の持続可能性を握る起爆剤だ。
就業選択の障壁を打ち破る負担軽減
トラック運送業では、ドライバー不足と急速な高齢化という構造的危機が進行している。現場のドライバーの50歳以上が51.0%と初めて半数を超え、40歳未満の若年層は24.2%にすぎない。対策を講じなければ、営業用トラックの輸送能力は2030年度に34.1%不足するとの試算もある(全日本トラック協会「日本のトラック輸送産業 現状と課題2025」)。
さらに「物流2024年問題」が迫る中、国も本腰を入れ始めた。「トラック・物流Gメン」による荷主等への是正指導は2025年6月末までに計1859件に及び、労働条件の改善は待ったなしの状況だ。
こうした状況では、多様な人材の確保が企業の存続を左右する。しかし、企業側が「女性を採用したい」と考えることと、女性が「この仕事を選べる」と感じることは同じではない。例えば、
・配送先や休憩場所に女性が利用しやすい設備があるのか
・荷物をひとりで持ち上げる作業がどれほど残っているのか
・子どもの急病や学校行事に対応できる勤務体制なのか
求職者から見れば、こうした条件も仕事そのものの一部である。
女性ドライバーが増えにくい理由として、しばしば身体的な負担が挙げられる。確かに、トラック輸送には積み込みや荷降ろしなどの作業があり、これが障壁となることは多い。しかし、同じ配送業務でも、パレットやカゴ車を利用したり、テールゲートリフターや電動パワーゲートなどの設備を導入すれば、体力差を完全にカバーできる。
つまり、トラックドライバーは体力が必要な仕事という固定されたイメージだけでは、現場で起きている変化を捉えきれないのだ。