明治開業から120年超! 首都圏屈指「ミニ私鉄」が存廃の岐路に… “表玄関”が変わった街で何が起きているか
120年超の歴史を誇る全長4.5kmの関東鉄道竜ケ崎線が岐路に立つ。2024年度の赤字額が5000万円へ拡大する中、事業継続を巡る本格的な議論が始まった。背景には中心市街地の空洞化と玄関口の分散という地方都市特有の構造課題がある。存廃の選択とまちづくりの未来が交錯する、ローカル線の現場を追う。
中心市街地の活性化に向けた取り組み

同市が2025年4月に発表した都市計画マスタープランでは、中心市街地を含む南部地域の基本方針のひとつとして「関東鉄道竜ケ崎駅や商店街、歴史的文化遺産を活かした個性あふれるまちづくり」を掲げている。個別の方針にも「関東鉄道竜ケ崎駅の利用促進」を明記している。
マスタープランでは、具体的な利用促進策などは示されていない。ただ、同市が今も同駅を中心市街地の拠点と位置付けていることは明らかだろう。
また、同市の中心市街地では、市民による活動も活発だ。地元NPO法人は龍ケ崎駅前に「竜ケ崎駅前コムハウス」を開設し、かつて商店街にあった便利で楽しい、心豊かな生活の場を提供している。
また、東京・渋谷を拠点に活動する市民活動団体「比較住宅都市研究会」を主宰する海老塚良吉氏が同市に移住し、市民活動やまちづくり講座、建造物の保存活動、空き家の活用など、地域の再生に向けた活動に力を注いでいる。
現状では、日常的なにぎわいを取り戻したとまでは言えない。しかし、同市の中心市街地では、さまざまな人が強い思いを持ってまちづくりに取り組んでいることがうかがえる。
関東鉄道竜ケ崎線の今後の在り方については、廃止か存続かという大きな議論に向け、検討が始まった段階である。同線の存在価値は、その性格から見ても、中心市街地の活性化と密接に関わっている。今後の同協議会分科会では、中心市街地の活性化を踏まえた議論が進むことを期待したい。