「単一の技術に賭けるのはギャンブルだ」――“全方位”で勝つ日本の自動車メーカー! 7兆円投資に変えた大手の判断、EV時代に残る企業の条件とは

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政策主導の急進的なEVシフトと、市場需要とのギャップが鮮明化している。ホンダが2.5兆円規模の減損を見込む一方、車載電池は中国勢がシェア70.4%を握るなど、メーカーは理想と現実の狭間で戦略修正を余儀なくされる。勝負の分かれ目は、地域ごとの経済合理性に即し最適解を提示する柔軟な適応力だ。

EVシフトが直面する市場の現実

ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)
ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)

 地球温暖化対策の歴史的な国際合意であるパリ協定の1.5度目標や、国際エネルギー機関(IEA)が掲げた2035年までの新車販売ゼロエミッション化のロードマップ。これらを受けて広がった電気自動車(EV)シフトは、主要市場の法規制と密接に連動しながら自動車産業を飲み込んできた。だが2025年から2026年にかけ、主要自動車メーカーは電動化計画の軌道修正に相次いで踏み切っている。

 ホンダは北米向けの「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」のEV3車種の開発中止を決定し、最大2兆5000億円に上る減損損失を見込むと発表。フォードもEV事業の構造見直しにともなって約195億ドル(約3兆円)の特別損失を計上し、新型EVピックアップの開発取りやめを決めた。

 背景には、初期の先進層から実用性や費用対効果をシビアに見極める一般層へ需要の中心が移った市場の現実がある。メーカー側もこれに合わせ、投資ペースの適正化を図り始めた。

 世界のEV販売実績そのものは拡大基調にあり、問われているのは技術の成否ではない。

・国際機関や政策が提示した急進的な普及シナリオ
・現実の市場

との間に生じた距離の扱い方だ。

 学術界からはカーボンリサイクルに基づく環境アプローチの多角化を求める声も上がる。政策と市場のギャップに対し、地域ごとの需要に応じたパワートレインの選択肢を柔軟に提示できるかどうかが、各社の新たな競争力を左右する。

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