「酷暑でも休めません」 コンテナ内部50℃の物流現場! 職場熱中症が毎年800人を超える時代、なぜ「自己管理」だけでは安全を守れないのか?

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50度を超える酷暑の物流現場――。2025年の法改正で熱中症対策が企業義務となる中、WBGT(暑さ指数)1度上昇で生産性が2.6%低下する実態も浮き彫りとなった。現場の安全と事業継続を脅かす過酷な暑さに、巨額の設備投資は必須なのか。「設備」と「現場運用のルール化」を融合させ、人手不足時代を生き抜く最適解に迫る。

設備投資だけに頼らない安全管理

物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)
物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)

 物流現場の暑熱対策というと、空調設備や遮熱設備など「大規模な投資」を思い浮かべる人は少なくない。しかし、18年間にわたり炎天下や高温になるコンテナ内で作業を経験し、安全責任者も務めた人物は、「設備だけでは現場の安全は守れない」と指摘する。

 夏場の物流現場では、トラック荷台やコンテナ内部が外気温を大きく上回る温度になる場合があり、作業員の健康管理は企業の安全対策だけでなく、物流品質や事業の継続にも関わる課題となっている。

 2025年6月には改正労働安全衛生規則が施行され、熱中症による重症化を防ぐため、事業者には体制づくりや対応手順の整備が求められるようになった。一方で、すべての物流事業者が大規模な設備投資を行えるわけではない。

 では、限られた条件の中で、物流現場は何を優先すべきなのか。過酷な現場を知る元安全責任者の経験をもとに、設備、仕組み、人の管理を組み合わせた暑熱対策の現状を探る。

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