中国市場に激震? 1000万円超「レクサスEV」が挑む高級SUV戦線! 台数勝負を離れたトヨタが描く次世代EV戦略とは

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中国で日系シェアが9%未満へ落ち込む中、トヨタがEV戦略のかじを切る。レクサスは1000万円超の最上位EV「TZ」で本格参入。激しい価格競争が続く普及帯を避け、高級車市場の6割を占める高収益な高級SUV領域へ勝機を見出す。現地IT巨頭との連携も加速させ、販売台数の追求から「稼ぐ力」の再構築へ挑む。

大型3列SUVから本格参入する理由

LEXUS TZ(画像:トヨタ自動車)
LEXUS TZ(画像:トヨタ自動車)

 レクサスが2026年冬の投入を発表したフラッグシップ電気自動車(EV)「TZ」は、3列7人乗りのスポーツタイプ多目的車(SUV)で、販売価格は1000万円を大きく超えるとみられている。

 TZはブランド初のバッテリー式電気自動車(BEV)ではない。2020年にエンジン車をもとにした「UX300e」、2023年にe-TNGAプラットフォームを採用した「RZ」を経て、本格展開する初のフラッグシップEVに位置づけられる。

 全長5100mm、全幅1990mm級と、フラッグシップSUV「LX」に匹敵する車体を誇る。システム最高出力300kWのAWD、空気抵抗係数Cd値0.27、航続約620km(日本仕様)を目標とし、駆動用電池は76.96kWhと95.82kWhの2種類を設定した。「Driving Lounge」をコンセプトに掲げ、走行性能に加え、上質な移動空間にも重きを置く。

 最も高価な大型3列SUVから市場に投入する背景には、この車種ならではの構造的特性が存在する。前述のボディサイズは大容量バッテリーや電子基盤を無理なく搭載でき、将来の自動運転支援機能(レベル2+以上)や通信による機能更新(OTA)にも対応しやすい。さらに、広い車内空間を生かし、新たな移動の価値を提示できる。

 普及価格帯から展開してブランド価値を広く薄めるのではなく、最上位モデルからレクサスEVが提供する価値を明確に打ち出していく。静粛性や仕上げの良さといったレクサスらしい強みを最上位モデルで示し、その後に続くモデルへ波及させる構えだ。

 この展開はブランド戦略にとどまらない。日系メーカーが直面する世界市場の変化を見据え、収益性とブランド価値を両立させながら、次世代の事業基盤へつなぐ確実なプロセスといえる。

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