島原道路「2.7km延伸」だけで満足してはいけない! あなたは「島原天草長島連絡道路」という壮大な計画をご存じか

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西九州新幹線開通で、かねてから温められていた計画「島原天草長島連絡道路」は実現するのか。

西九州新幹線開通で状況は変わるか

天草市内の様子(画像:(C)Google)
天草市内の様子(画像:(C)Google)

 フェリーで唯一運行している口之津~鬼池は、島原鉄道が運行し黒字を維持しているものの、利用者は多いとは言いがたい。

 以前、天草で取材した際に地元民に尋ねたが、この航路を利用したことがある人は少なかった。熊本市へ移動する以上に時間をかけて島原半島を経由し、長崎市に行く理由は、何ひとつないからだ。

 島原については、

「あんななにもないところに出掛ける理由が思いつかない」

と辛らつだった。

 離島イメージの強い天草だが、中心部の本渡は大型商業施設も立地していて本土並みだ。時間がかかるとはいえ、熊本市へは高速バスも頻繁に走っており、いまさら長崎を意識する必要はない。

 この状況を転換させるのは、長崎市の再開発の動向である。西九州新幹線開通をにらんで再開発の進む長崎市では、大規模な再開発が相次いでいる。この結果、都市としての魅力が増加すれば、三県が架橋でつながることの必然性も出てくるかもしれない。

 交通インフラの偏る九州は、これからどう変わっていくだろうか。

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