島原道路「2.7km延伸」だけで満足してはいけない! あなたは「島原天草長島連絡道路」という壮大な計画をご存じか

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西九州新幹線開通で、かねてから温められていた計画「島原天草長島連絡道路」は実現するのか。

「島原天草長島連絡道路」とは何か

島原道路の延伸部分(画像:長崎県)
島原道路の延伸部分(画像:長崎県)

 2022年5月21日、長崎県の諫早市と南島原市を結ぶ「島原道路」の長野IC~栗面IC間(2.7km)が開通した。この道路は、諫早市から島原半島の東側を南へ走る全長約50kmの自動車専用道路だ。今回の開通区間を含めて、現在は三つの区間が開通。今後全通を目指して事業化され、長崎自動車道と接続する道路になる予定だ。長崎県の資料では、全通した場合には長崎自動車道と接続する諫早ICから南島原市までは現在の80分から49分までと大幅に短縮され、救急医療から観光振興に寄与すると期待されている。この道路はあくまで限られた地域のものである。だが、この先には壮大な計画がある。「島原天草長島連絡道路」と名付けられているこの計画は、長崎県南島原市から鹿児島県阿久根市まで、約110kmの自動車専用道路を建設するというものだ。しかし残念ながら、構想段階の域を出ていない。

 事業化に進展しない理由は、計画の壮大さにある。

 三県をまたぐ道路は島原半島から南へ天草下島を通って、鹿児島県阿久根市付近へと至る。島原半島から天草下島へは狭水道の早瀬瀬戸(幅約4.5km)、天草下島から対岸の長島へは再び長島海峡(約2km)を越えることになる。長島は阿久根市と既に橋でつながっているが新規に架橋が必要と考えられる。このように、大規模な架橋がふたつも必要な計画なのだ。

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