「宿選び」で約6割が評価! 夏より秋冬に人を動かす「観光資源」の正体

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旅行者の44%が綺麗な星空を目的に秋冬へ需要をシフト――。最新調査で判明した約6割が求める夜の体験価値が、宿泊業の閑散期を打破する切り札になりつつあるかもしれない。設備投資を抑え、既存資源でナイトタイムエコノミーを開拓する試みは、値下げに頼らない収益の平準化と人手不足の解消、地方創生を推進する。

自然条件が促す旅行時期のシフト

露天風呂イメージ(画像:写真AC)
露天風呂イメージ(画像:写真AC)

 夏休みが終われば旅行需要は落ち着く――。宿泊業界では長らく、この前提をもとに価格設定や集客施策を組み立ててきた。しかし、この仕組みに変化の兆しが見え始めている。

 エアトリ(東京都港区)が実施した「星空観賞と宿泊予約に関するアンケート調査」(2026年7月22日発表)では、約6割がきれいな星空が見えることは宿選びの決め手、あるいは魅力的な付加価値になると回答した。また、44%は、より美しい星空を楽しめるのであれば旅行時期を秋冬へ変更することを検討すると答えている。調査は全国の20~50代の男女800人を対象にインターネットで実施された。

 この調査結果は、消費者の行動パターンが変わってきたことを示しているだろう。秋冬は空気が澄んで湿度が下がるため、星空の見える品質が大幅に上がる。これまで旅行者は

・暖かさ
・連休

といったカレンダーの都合に合わせて動いていたが、夜間の視認性という自然条件が旅行の時期を選ぶ新しい基準になり始めているのかもしれない。

 さらに、レジャー白書2026の速報版(2026年7月16日発表)によると、国内観光旅行の参加率は47.7%にとどまる一方、将来やってみたいという希望率は62.6%に上る。希望率から参加率を引いた14.9%の潜在需要が存在している。旅行への強い希望がありながら行動に移せていない層に対し、秋冬の星空という新しい目的を提示することは、カレンダーに依存しない強力な誘客要因となる。

 宿泊事業者にとって、需要動向を予測して客室単価や提供数を調整するレベニューマネジメントは収益の最大化に欠かせない。これまでの閑散期対策は宿泊料金を下げて稼働率を維持する方法が中心だった。しかし、自然条件を生かして

「秋冬の価値を高める」

ことができれば、値下げに頼らず客室平均単価を維持したまま新しい需要を生み出せる。自然資源は、季節の偏りをなくし、年間の収益を最大化するための大きな手段となるだろう。

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