トヨタを抑えてランクイン! 世界5800社調査で評価された「国内メーカー」の正体――企業評価を変えた新基準とは
自動車メーカーの評価軸が「燃費」から「企業の持続性」へ変容している。米TIME誌の2026年サステナブル企業ランキング(5800社超対象)では日産が411位、マツダが565位に入る一方、トヨタは750位の圏外となった。製品性能から供給網や情報開示を含む経営品質へ。業界を揺るがす新たな評価軸に迫る。
変容する自動車メーカーの評価軸

自動車メーカーを測る尺度が、大きく変わりつつある。
かつて環境性能の評価といえば、燃費性能や走行時のCO2排出量など、車そのものが持つ数値が中心だった。ハードウェアとしての完成度が評価の大きな要素だった時代の考え方である。
しかし現在、市場や社会が見る範囲は広がっている。工場での製造工程、世界各地に広がる部品調達網、利用するエネルギーの由来、さらに情報公開や社会課題への向き合い方までが評価の対象になっている。
移動手段を生み出す製造業から、持続可能な社会を支える役割を担う企業へ。自動車メーカーに求められる役割は変わりつつある。
その変化を映し出したのが、米国TIME誌と独Statista社が共同で発表した「世界で最もサステナブルな企業2026」だ。世界43か国・20業種、5800社以上を対象とした同ランキングでは、自動車関連企業としてボルボ・カーズ、日産自動車、マツダなどが選ばれた。一方で、トヨタ自動車やホンダなど一部の大手メーカーは750位以内に入らなかった。
この結果をどう見るべきか――。
順位だけを取り上げ、各社の環境対応を単純に比べることは難しくない。しかし、それだけでは見えてこない部分もある。今回の結果が示しているのは、電気自動車(EV)の販売台数や特定の技術の有無だけでは、現在の持続可能性を測ることが難しくなっているということだ。
車の性能だけではなく、企業全体の経営のあり方が評価される時代になった。企業活動を支える幅広い取り組みが問われている。自動車業界で広がる
「新たな評価軸」
とは何か。ランキング結果を手がかりに、自動車メーカーに求められる役割の変化を読み解いていこう。