「荷台の熱さに耐えられません」 猛暑は物流常識も変えてしまうのか? 5割の企業が直面した現場の異変とは
酷暑で企業の50.0%が業務に支障をきたす中、物流現場は暑さを前提とした事業継続(BCP)への転換を迫られている。87.8%が対策を進めるが、作業短縮は「2024年問題」とも衝突。パレット化や配送条件見直しなど、危機を契機に荷主を巻き込んだサプライチェーン全体の構造改革へ挑む最前線を追う。
業務支障5割、急がれる物流BCP

猛暑が物流現場の運営条件を変え始めている。帝国データバンクが2026年7月10日~14日に実施した「猛暑・酷暑に関する企業の動向アンケート」(全国1194社対象、2026年7月17日発表)では、最高気温35度や40度を超える顕著な高温を記録した日に業務や事業活動に支障が出たと回答した企業は50.0%に達した。
また、最近1~2年以内に猛暑や酷暑への対策を強化・拡充した、または実施を検討している企業は87.8%となった。対策として最も多かったのは水分・塩分補給品の支給で61.2%。次いで空調設備や遮熱シート、扇風機の使用・増設が47.8%となり、人への対応と設備面での対応が広がっている。
物流現場では、こうした暑さへの対応が従業員の健康管理だけにとどまらず、
・荷役方法
・配送時間
・荷主との取引条件
にも関わるテーマになっている。「暑さを前提に物流をどう運営するか」という視点が求められる局面に入っているのだ。
もはや猛暑は、気候変動がもたらす事業中断リスク(脅威)である。被害を最小限に抑え、インフラとしての物流網を維持する事業継続計画(BCP)の一環として、長期的な適応策を講じる必要に迫られているのだ。