「えっ、電車が主役じゃないの?」 本業以外のビジネスが9割を占める静岡西部のローカル私鉄、なぜ今グループ経営を変えるのか

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遠州鉄道が2027年4月に持株会社体制へ移行する。同社は「鉄道会社」でありながら、2025年度連結営業収益2331億円のうち運輸事業はわずか6.3%。収益の約7割を自動車販売や小売が稼ぎ出す異色の構造を持つ。純粋持株会社化で狙うのはグループ経営の強化と、構成比10%にとどまる不動産事業の本格拡大だ。

持株会社体制への移行と事業分割

新浜松行きの列車(画像:写真AC)
新浜松行きの列車(画像:写真AC)

 遠州鉄道(静岡県浜松市)は2027年4月1日を目途に、持株会社体制へ移行する。

 移行方針については、2026年4月22日に公式ウェブサイトで発表し、6月26日に開催した株主総会で承認を得た。2027年4月1日付で商号を「遠鉄グループホールディングス(HD)」に変更する予定だ。

 持株会社体制への移行後は、遠州鉄道を分割会社とし、運輸事業・不動産事業・ウェルネス事業を、新たに設立する会社や既存の完全子会社へ引き継ぐ吸収分割方式を採用する。「遠州鉄道」の商号は、運輸事業を引き継ぐ新会社が使用する。

 新たに設立する遠州鉄道は、鉄道事業・バス事業・自動車整備事業・旅行業などを担う。同じく新設する遠鉄不動産は、不動産業などを担う。一方、既存会社の商号を変更する遠州鉄道ウェルネスは、生命保険募集業や介護事業などを担う。

 持株会社体制への移行目的は、主に

・グループ経営機能の強化
・各事業の自律性・機動力の向上
・今後の成長投資・M&A 推進への対応

の3点としている。「グループ経営機能の強化」では、持株会社がグループ全体の視点から経営方針の決定や経営戦略の立案、経営資源の配分、各事業会社間の連携調整を担うことで、グループ全体の成長を支える体制を強める。

「各事業の自律性・機動力の向上」では、運輸・不動産・ウェルネスなどの各事業を分社化し、責任と権限を明確にすることで、外部環境の変化や顧客ニーズに迅速かつ的確に対応できる体制を整える。

「今後の成長投資・M&A推進への対応」では、持株会社体制によって、グループ全体の視点から戦略的な投資判断を行いやすくし、さらなる成長につなげるとしている。

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