「軽自動車は日本のものでしたよね…」 BYD参入で変わる4割市場! 今月28日発売、中国勢が開ける“聖域”への入口とは
欧米の関税強化や中国国内の減速を背景に、中国自動車勢は1300万台規模の右ハンドル市場へ照準を合わせる。国内で3年連続成長を遂げるBYDは、航続距離320kmの新型軽EVを日本へ投入。市場の4割を占める軽カテゴリーへの参入は、周辺産業の変革や多様な技術が共存する新たな競争構造をもたらす。
中国自動車産業の海外戦略の変遷

中国の自動車産業における海外展開の方向性が変わりつつある。足下の中国国内では新車販売が減速傾向にある反面、新エネルギー車(NEV)販売は堅調に推移している。そうしたなか、これまでの中国メーカーによる電気自動車(EV)の販売攻勢では、欧州市場や東南アジア市場での拡大が注目されてきた。
だが、北米や欧州などの海外市場では、関税や貿易に関する政策による不確実性が高まり、中国メーカーは新たな販売先を探索することが必要となっている。その候補として注目されるのは、日本、英国、オーストラリアなどを含む右ハンドル市場で、新たな成長市場となる可能性を秘めている。
一方で日本市場では、BYDが2026年7月に軽EV「ラッコ」を投入する。日本独自色の強い軽自動車市場への中国メーカーによる参入は、国内メーカーとの競争環境や消費者の選択肢にどのような変化をもたらすのか。
この新型車の登場は、移動手段としての車両の供給にとどまらず、生活空間や家庭のエネルギー管理システムと密着した新たな社会インフラの多様化を促する契機を含んでいる。中国メーカーによる海外戦略の変遷と、日本の軽市場における産業構造の広がりを見通す新たな材料となりつつある。