京都・沖縄を凌駕? 「夏の絶景」1位に輝いた“奥羽山脈を望む東北の地方都市”をご存じか

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京都や沖縄から地方へ、夏の観光市場に地殻変動が起きている。最新調査で首位となった山形市(総合94点)を筆頭に、猛暑を避ける「気候避難」や「トキ消費」を狙う動きが活発化。グローバルな評価を武器に台頭する地方都市の勝機と、観光客還流の鍵を握る「二次交通」をはじめとしたインフラ課題を鋭く分析する。

知名度から体験へ移る夏旅の新基準

山形市の位置(画像:OpenStreetMap)
山形市の位置(画像:OpenStreetMap)

 日本の夏旅行の行き先選びで、従来とは異なる動きが見え始めている。歴史的な街並みで知られる京都や、海やリゾートの象徴として長く支持されてきた沖縄ではなく、山形市や鳥取市、米子市、出雲市といった地方都市が注目を集めている。

 もちろん、これは京都や沖縄の魅力が失われたことを意味するものではない。むしろ、旅行者が目的地を選ぶ際の基準が広がり、有名だから訪れるという受動的な消費から、その時期に現地で何を得られるか、自分の求める滞在に合っているかを能動的に判断する流れが強まっているのだ。現代の旅行者の関心は、名所訪問から現地での体験そのものを重視するコト消費へ、さらには特定の時間や季節にしか味わえない事象に参加するトキ消費へと深化している。

 これまで圧倒的な集客力を誇ってきた定番の観光地では、観光客の過剰な集中による交通渋滞や、宿泊施設急増にともなう地価高騰など、住民生活を圧迫するオーバーツーリズム(観光公害)が世界的な課題として顕在化している。こうした混雑への忌避感が、みずから情報を精査し、自身の価値観に合致する地域を見つけ出す旅行者を新たな地方都市へと向かわせる要因となっている。

 この変化の背景には、猛暑による避暑需要、SNSによる情報発信、海外メディアによる地方の再発見、そして自治体自身による地域資源の発信強化がある。多様な人々が特定の場所に独自の意味を見出し、SNS等を通じて拡散されることで新たな交流が生まれるプレイス・ブランディングの循環も起きており、国内観光市場はより多様で豊かな広がりを見せているだろう。

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