「ルールは守った、でも利益は減った」 中小運送会社4割超が直面した2024年問題! 「正直者」が報われないのはなぜか
働き方改革の影で、中小運送会社の42.2%が収益低下にあえぐ2024年問題の現在地。燃料高や多重下請け構造が価格転嫁を阻むなか、現場は共同配送やデジタル化など『量から効率』への構造転換でサバイバルに挑む。物流インフラの維持へ、荷主や消費者をも巻き込んだ社会全体の変革を促す最新レポート。
労働環境改善と収益確保を巡る課題

物流業界にとって「2024年問題」は、ドライバーの働き方を見直す大きな転換点となった。その根本は、2019年4月に施行された働き方改革関連法である。この法律に基づき、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の上限が年960時間に規制され、改正改善基準告示が適用された。
これによりドライバーの労働環境が改善される一方で、対策を行わない場合は営業用トラックの輸送能力が2030年には34.1%不足し、モノが運べなくなる懸念が指摘されている。また、企業コンプライアンス(法令遵守)の要求が高まる中、労働時間の厳密な把握や衛生管理の強化が義務付けられ、これが新たな業務負担となっているのも実態だ。
働く環境を改善する取り組みが進んだにもかかわらず、収益面では厳しさを増した企業が存在する。中小運送会社を対象にした調査では、
「42.2%」
が2024年問題への対応前と比べて収益性が低下したと回答した。物流業界が直面しているのは、労働環境改善と企業収益確保をどのように両立させるかという新たな課題だ。
本調査は、CUBE-LINX(東京都日野市)が2026年6月23日から6月29日にかけて、インターネット調査で実施したもの。対象は20代から60代の中小運送会社経営者322人である。