「8880億円でも難しかった?」 名古屋駅再開発が白紙に――巨大駅前開発で変わる名鉄の次の一手
旧名鉄本店への新テナント出店

名古屋鉄道は2026年7月10日、名鉄ビル(旧・名鉄百貨店本店)への家電量販店「ヨドバシカメラ」の出店で合意したと発表した。開業日は2026年夏で、出店場所は同ビルの地下1階~4階としている。また同社は、2025年7月1日付でサポーレと結んだ資本業務提携に基づき、名鉄バスターミナルビル地下1階へ高級スーパーマーケット「サポーレ」を2026年冬に出店することでも合意している。
名鉄バスターミナルビルは、旧名鉄百貨店本店が入っていた、名鉄名古屋駅に直結する建物である。出店を予定する「サポーレ」の売り場面積は約2500平方メートル。旧名鉄百貨店本店の売り場面積は5万平方メートルを超えており、その20分の1ほどの規模となる。
旧名鉄百貨店本店は、名古屋駅地区再開発計画に伴い、2026年2月末で閉館した。しかし、その後に再開発計画が白紙となったことで、建物の解体計画もいったん止まっていた。
さらに同社は2026年6月24日、名鉄名古屋駅中央改札口前にギフトコーナー「Ms RELIER NAGOYA(エムズルリエ名古屋)」を開業している。この場所は、旧名鉄百貨店本店の地下1階にあった和菓子売り場で、2026年2月末まで営業していた区画である。出店店舗は11ブランド、売り場面積は約250平方メートルと小規模だが、閉館したばかりの旧名鉄百貨店本店の一部が再び営業を始めたとして話題となった。いずれにしても、名古屋駅地区再開発計画が白紙となったとはいえ、旧名鉄百貨店本店の解体は決まっており、これらの店舗は期間限定の出店となる見込みだ。
巨大ターミナル駅に直結する大規模商業施設を長期間空き店舗にすることは、名古屋鉄道にとっても地域にとっても望ましい状況ではない。すべての階が以前のように埋まるとは考えにくいものの、再開発計画が白紙となった状況のなかで、今回の出店計画は一定の前進といえるだろう。