「中国EV」の死角はどこだ? 攻勢を強めるBYD! 日本企業が挑む1000万kW級時代の新たな競争領域とは

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CASEの進展でモビリティは社会インフラへ融解している。中国が1000万kW級のV2G網やレベル4自動運転で先行し、欧州では35億ユーロの充電投資が進む中、主戦場は車両性能からシステム制御へ移った。点在する強みを水平連携で紡ぐ日本企業の勝機とは。激変する産業の針路を三つの未踏領域からひも解く。

モビリティの構造転換

日産とヴァレオの充電ステーション(画像:ヴァレオ)
日産とヴァレオの充電ステーション(画像:ヴァレオ)

 ハードウェアとしての車両性能を競う時代は過ぎ、電動化の主導権を巡る競争は新たな段階に入った。2016年に提唱されたCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の流れは、車両の製造だけでなく、移動に関わるサービス全般を提供するモビリティカンパニーへの転換を促している。

 中国では国家主導でV2G(Vehicle-to-Grid)や充電インフラの整備が加速し、電気自動車(EV)は電力網の一部としての役割を持ち始めた。一方、自動運転の進歩は車両に関わるリスクのあり方を変え、保険制度やサイバーセキュリティ、事故発生時の責任範囲など、社会の仕組みにも見直しを迫る。

 車内空間も、移動中の時間をどのように活用するかという観点から進化を続ける。産業の境界が薄れ、複数の技術やサービスをつなぎ合わせるシステムインテグレーションの力が問われる中、日本メーカーはどの分野で競争力を発揮できるのか。

 本稿では、V2G、安全性の確保、快適な車内空間という三つの領域を軸に、制度や市場、技術がもたらす変化を整理する。

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