単なる「東京の下町」じゃなかった? 江東区北部のエリアが“即決される街”へ変貌したワケ――なぜ都心人気エリアを抑えて激戦区の1位になったのか
東京の賃貸市場でブランド序列の変化が起きている。イタンジの2026年調査によると、契約の即決スピードを競う激戦区首位に江東区亀戸が浮上。不動産テックの普及でサイトアクセス数が前年同月比157%に急増する中、住宅需要はイメージ先行から移動効率を重視する実効的指標へと移行しつつある。
市場の流動性を可視化する調査

今回のランキングは、2025年12月1日から2026年3月31日までに「ITANDI BB」に掲載され、入居申込があった東京都内の賃貸物件を対象としている。
対象地域は50件以上の申込データが確認できたエリアで、募集開始から初回申込までの期間(中央値)と初回申込件数を偏差値化し、その平均値によって順位付けした。このデータは、市場でどれだけ早く契約に結び付くかを示すものであり、需要の強さを映している。
こうした早い契約の背景には、不動産テックの普及による情報の流れの速まりがある。プラットフォーム上で空室や申込状況がすぐに反映されることで、情報が素早く行き渡るようになった。その結果、借り手は限られた時間の中で判断を下す場面が増え、物件と借り手が結び付くまでの時間も大きく短くなっている。
繁忙期という限られた期間に、募集開始から初回申込までの時間が大幅に短くなっていることは、情報が早く伝わることで、人の住み替えや物件選びも速く進んでいることを示している。仲介会社には素早い情報提供や契約手続きが求められ、借り手にも短時間で判断する場面が増えている。実際の申込データを基に、こうした市場の動きや契約までの速さを示した点が、今回の調査の特徴である。