なぜショッピングモールに「クルマ」が増えたのか? 日産・テスラ、BYDが広げる新たな出店競争、販売500万台割れで何が変わり始めたのか

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「車を売らない店」が商業施設に急増している。国内新車販売が500万台を割る中、日産が30店舗超の展開を打ち出し、テスラや三菱自も追随する。真の狙いは台数競争からの脱却だ。消費者の可処分時間を奪い合い、顧客の生涯価値を高めることにある。自動車業界の常識を覆す、新たな「顧客接点」戦略の裏側に迫る。

生活動線に広がる新たな顧客接点

イオンモール白山・日産ブランドアンテナショップ(画像:石川日産自動車販売)
イオンモール白山・日産ブランドアンテナショップ(画像:石川日産自動車販売)

 ショッピングモールで買い物をしていると、クルマを見かける機会が増えている。人が多く集まる商業施設に、自動車ディーラーの出店が増え始めたためだ。

 日産自動車は「車を売らない展示専門店」の拡大を進める方針を打ち出し、三菱自動車も首都圏や愛知、大阪の都市圏を中心に小型店舗の新設を計画している。さらに、電気自動車(EV)メーカーのテスラや比亜迪(BYD)も、商業施設への出店を積極的に進めている。

 こうした新しい店舗形態の広がりは、販売を強化する取り組みにとどまらず、顧客の時間や関心を得るための販売経路の見直しが進んでいることを示している。背景には、顧客と接する機会を巡る競争の変化がある。国内外のメーカーは、売り方だけでなく、顧客と出会う段階から新しい方法を探り始めている。

 国内市場の成長が鈍るなか、自動車メーカーはなぜ生活の流れの中へ入り込もうとしているのか。本稿では、各社が力を入れる顧客との接点づくりについて、その背景を詳しく見ていく。

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