「なんで、うちの道だけボコボコなの?」 住民の不満が映す地域インフラの現実! 5割以上が抱える道路への不満、その背景にあるものとは
住居選択で道路環境を重視する層が60.4%、住みやすさに直結するとみる層が73.4%に達することが最新調査で判明した。人々の暮らしを支える「社会的共通資本」である道路だが、適切な維持管理を怠れば荒廃に向かう「共有地の悲劇」のリスクも潜む。生活の質を左右する、足元インフラが抱える構造的課題に迫る。
高まる道路重視と共有資源の課題

NEXER(東京都豊島区)と藤岡コンクリート工業(群馬県藤岡市)が共同で行った住環境における道路インフラ整備に関するアンケート(全国の男女500人、2026年6月23日発表)から、住民が住む場所の道路環境を厳しく見ていることが分かった。
調査によると、住む場所を選ぶ際に道路環境をとても重視する(14.8%)やや重視する(45.6%)と答えた人は合わせて60.4%にのぼった。移動のしやすさや騒音、安全性といった点から、多くの人が住まいの周辺の道路環境を重く見ていることがうかがえる。さらに、道路の状態(舗装、側溝、排水など)が住みやすさに影響すると考える人は73.4%(とても影響すると思う29.8%、やや影響すると思う43.6%)に達し、道路整備と暮らしの質は深く結び付いているという認識が広がっている。
経済学の視点で見れば、道路は人々の暮らしや経済活動を支える社会資本であり、経済学者の宇沢弘文(1928~2014年)が唱えた「社会的共通資本」を代表する存在でもある。利益だけを求める市場の考え方に委ねるのではなく、社会全体で守り育てるべきものとされている。
一方で、道路は誰もが利用できる反面、利用が集中すれば混雑や傷みが生じる
「共有資源」
という性質も持つ。利用を制限しにくい非排除性と、利用者同士が限られた資源を使い合う競合性を併せ持つため、十分な維持管理が行われなければ、使い過ぎや補修の遅れによって道路が荒廃する共有地の悲劇を招くおそれがある。