「関西の大手私鉄では最後の移行です」 本業比率43.8%の老舗が社名からHDを外した真意とは?

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関西大手私鉄で最後に持株会社化したNANKAI。運輸業比率が43.8%と高い一方、不動産業が19.5%にとどまる同社にとって、沿線開発は巨大な成長余力を意味する。乗降者数がコロナ前比123%に回復したりんくうエリアのまちづくりを自ら主導。あえて「HD」を名乗らず、事業構造転換へ挑む新体制の戦略に迫る。

運輸依存からの脱却と成長余地

社会実験を経て賑わいの広場として定着しつつある「なんば広場」(画像:南海電気鉄道)
社会実験を経て賑わいの広場として定着しつつある「なんば広場」(画像:南海電気鉄道)

 では、なぜNANKAIは自ら不動産事業を手がけるのか。NANKAIが2026年4月30日に発表した2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の連結決算によると、営業収益は前期比1.5%増の2647億1400万円、営業利益は同15.2%増の399億4500万円だった。なお、2026年3月期の数字は、NANKAI発足前の南海電気鉄道(旧)の実績だが、4月以降の発表だったため、NANKAI名義で公表されている。

 事業別の営業収益は、鉄道などの運輸業が1,159億5300万円、不動産業が516億3,600万円、流通業が296億9000万円、レジャー・サービス業が368億8,400万円、建設業が304億1,800万円だった。全体に占める割合は、運輸業が43.8%、不動産業が19.5%、流通業が11.2%、レジャー・サービス業が13.9%、建設業が11.5%となっている。ほかの大手私鉄と同じく事業の幅は広がっているものの、NANKAIはほかの大手私鉄に比べて、本業である運輸業の割合が大きく、不動産業の割合は小さい。

 同期の各社を見ると、阪急阪神は運輸業(都市交通)が17.8%に対して不動産業が33.8%、近鉄は運輸業が13.3%に対して不動産業が9.8%、京阪は運輸業が27.7%に対して不動産業が41.6%だった。阪急阪神と京阪は、不動産業が運輸業を大きく上回っている。

 近鉄は鉄道路線の営業距離が長く、国際物流を担う近鉄エクスプレスの営業収益が全体の43%を占めるなど、単純には比べられない面もあるが、いずれにしても営業収益ベースでは本業への依存度は高くない。

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