トヨタのKINTO 日本では「高すぎる」の声も、東南アジア市場で大注目のワケ

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トヨタのグループ会社が運営する自動車のサブスクリプションサービス「KINTO」。KINTOは国内だけでなく、東南アジア市場でもそのポテンシャルを現在発揮している。

今後の課題はふたつ

東南アジア(画像:(C)Google)
東南アジア(画像:(C)Google)

 自家用車のサブスクは東南アジア市場での成長が注目されてはいるが、課題もある。

 そのひとつが、

「消費者の意識改革」

だ。

 東南アジアでは、「車は資産」という考え方がいまだに根強く残っている。新興国では、車を保有していることが社会的ステータスの証明になっている。また、売却して現金化できることもあって、移動手段としてだけではなく資産として考える人が多いのだ。

 自家用車のサブスクは、契約終了時には車を返却するため、契約終了時に手元に車が残るわけではない。数年間まとまった金額を払っても資産として手元に残るわけではなく、そのデメリットをいかにカバーし消費者にサブスクの良さをアピールしていくかが今後の課題になってくるだろう。

 もうひとつの課題は、

「市場の開拓」

だ。

 東南アジア諸国の経済発展とともに、人々のライフスタイルや価値観も変化してきている。今後は、自家用車を資産として保有するのではなく「利用」するものという価値観を、いかに消費者に受け入れてもらえるかが重要になってくるだろう。そのためには、サブスクの認知度を全体的に上げていくことがカギになってくる。

 東南アジアでは日本車の信頼性が高く、圧倒的な人気を誇る。KINTOの東南アジア市場でその利点をどう生かすかが、今後の成長に影響してくる。今後も、KINTOと東南アジアのモビリティ市場の発展に注目していきたい。

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