西鉄グループ営業収益の3分の1を占める「物流部門」、なぜ本体に残り続けるのか?――競合とは真逆を行く特殊な組織形態

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連結営業収益4742億円の約3分の1にあたる1530億円を稼ぎ出す西日本鉄道の物流事業。東京を拠点に「別会社」の如く独立して機能しながらも、本体の一部門に留まり続けるのはなぜか。成田空港でEV地上支援を開始した子会社との対比から、競合の電鉄系とは一線を画す西鉄独自の「実質2社体制」の深層に迫る。

1948年発足の国際物流事業

成田空港で開始したEVによるハンドリング(画像:西鉄エアサービス)
成田空港で開始したEVによるハンドリング(画像:西鉄エアサービス)

 しかし、西日本鉄道という企業の実態をある程度知っている人からすれば、西鉄エアサービスという子会社の存在には、違和感を覚えることがある。

 その理由のひとつが、西日本鉄道の中にある国際物流事業本部の存在である。国際物流事業本部は、利用運送事業(フォワーダー)と、それに関連する航空運送代理店業、通関業、倉庫業などを扱う部門である。

 フォワーダーとは、国際物流の場で荷主に代わり、船や航空機などの輸送手段を手配し、通関や倉庫での保管、配送までをまとめて引き受ける事業者のことである。自社で船や航空機を持たない運送会社と説明されることもある。

 西日本鉄道の国際物流事業は歴史が長い。1948(昭和23)年、当時の連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)から航空会社の代理店資格を得て、航空貨物の取り扱いを始めたのが出発点である。1984年には航空貨物事業部を航空貨物事業本部へと改め、1985年には海上貨物の業務を始めた。その後2008(平成20)年に国際物流事業本部へと名称を変えている。現在は海外28か国・地域、119都市に拠点を持ち、国内のフォワーダーの中でも大手5社の一角を占めている。

 航空貨物事業本部の時代には、「西鉄航空」という名称が広く使われていた。しかし今では「西鉄航空」で検索すると、西鉄エアサービスが表示される。フォワーダーである西日本鉄道の国際物流事業本部(かつての西鉄航空)と、地上での作業を担う西鉄エアサービスは、空港に関わる事業という点では共通するが、業務の中身は大きく異なる。

 西鉄エアサービスという子会社に違和感が生まれる背景には、かつて存在した「西鉄航空」の印象が重なっていることがある。

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