「ハイブリッド車は現実解だ」 トヨタ収益50兆円突破――北米市場で際立つ独走と車種戦略の核心とは

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営業収益50兆円で過去最高を更新したトヨタだが、営業益は1兆円減の3.8兆円となった。米追加関税1.4兆円の影響を受けつつも、北米HV販売293万台で伸長。車種戦略と20年の蓄積が競争力差を広げている。

シェア78%の市場に残る巨大商機

 トヨタのHVは、20年以上にわたり米国で販売されてきたが、その道のりは平たんなものではなかった。

 背景には「エンジン車大国」ともいえる米国市場の実態がある。米国エネルギー情報局の資料によると、2020年初の新車における駆動方式別シェアは、

・HV:約2%
・EV:約2%
・PHV:約1%

で、残りの95%はエンジン車だった。トヨタが長年HVを販売してきたにもかかわらず、この構成はほぼエンジン車中心だった。

 この状況では、企業によっては2020年前後のEV化の流れを受けて撤退を選ぶ可能性もあった。しかしEV化の進行は、HVにとって逆風だけではなかった。脱炭素の流れやEVへの関心の高まりによって、HVも選択肢として受け入れられるようになった。

 その結果、2025年の駆動方式別シェアは、

・エンジン車:78%
・HV:約14%
・EV:約6%
・PHV:約2%

となり、エンジン車の比率は約20ポイント低下した。ただし、欧州の約26%、日本の約40%と比べると、米国は依然としてエンジン車の比率が高い水準にある。

 一方で、この構成はHVへの置き換え余地が大きいことも示している。2025年の新車販売台数約1600万台のうち、エンジン車78%は約1200万台規模となる。この規模を背景に、今後もHV需要の拡大が見込まれる。

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