トラック運転手のオアシス「トラックステーション」閉鎖相次ぐ ネット通販需要&ユーチューバー熱視線も、一体なぜなのか

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トラックドライバーの休憩や宿泊、情報収集などのための施設「トラックステーション」。しかし、2010年代後半ごろから閉鎖する施設が相次いでいる。一体なぜか。

施設老朽化で近年閉鎖相次ぐ

神奈川県大和市にある「東神トラックステーション」(画像:(C)Google)
神奈川県大和市にある「東神トラックステーション」(画像:(C)Google)

 そのTSだが、2010年代後半ごろから閉鎖する施設が相次いでいる。また、施設を縮小したり、年中無休から休日を設けるようになったり、営業時間を短縮したりするなど、事業を縮小する傾向が見られる。

 閉鎖は施設の老朽化によるものが多い。そのほかに、開発当時と比べてTS以外にもトラックドライバーが休憩・宿泊できる機能が拡充されてきたこともある。現在はコンビニが普及して、高速道路のサービスエリア(SA)にも休憩スペースや安価な宿泊施設、コインシャワーなどが付帯されている。

 さらに、携帯電話の普及などによって情報の入手も容易になっていることから、TSの必要性はうすらいでいると言われている。しかし、休憩所の不足を訴える声はあちこちで上がっている。

 近年、国内経済は停滞しているものの、ネットでの売買の活発化、海外大手ECの日本参入などで、むしろ物流が活発化している。さらに、今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって、外出せずに購入できるECが幅広い層に浸透し、コロナ収束後も拡大すると見られている。

 それに伴い、物流の拡大も継続すると言えるだろう。しかし、その物流を担うトラックドライバーは慢性的な人手不足にあり、さらに若い担い手が少なく、ドライバーの高齢化が言われている。業界では「ホワイト物流」(ブラックではないということか?)と名付けて労働環境の改善を目指しており、高齢者や女性でも働きやすい環境を構築するとしている。では、TSの代わりはどうなるのだろうか?

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