テスラでもBYDでもない――EV淘汰の中で「前年比34%増」の快進撃メーカーとは? 新興ブランドは第3勢力へ迫れるのか
EV市場の選別が進むなか、ポールスターは2025年に販売6万119台(前年比34%増)を記録し存在感を強める。資金1500億円と韓国拠点を軸に、第3勢力として日本市場での収益確保に挑む戦略を追う。
高級EV市場で強まる存在感

テスラや比亜迪(BYD)、あるいは欧州の老舗ブランドが激しいシェア争いを繰り広げる電気自動車(EV)市場。そのなかで、着実に存在感を高めているブランドがある。スウェーデン・ヨーテボリに本拠を置くポールスターだ。
世界的にEVの普及スピードが鈍化し、市場ではいわゆる淘汰が始まっている。そんな逆風をよそに、同社は2025年の小売販売台数で前年比34%増となる6万119台を叩き出した。この数字は過去最高を更新するものだ。もともとは
「ボルボの高性能部門」
という出自を持つ彼らが、独立からわずかな期間で国際的な地位を固められたのには理由がある。その背後にあるのは、三菱UFJ銀行(MUFG)グループなどが主導した累計1500億円規模にのぼる大規模な資金調達だ。
潤沢な資金を背景に、先行するテスラやドイツ勢に対抗する「第3の勢力」としての立ち位置をどう鮮明にしていくのか。成熟しつつある日本市場において、いかに成長を持続させ、利益を積み上げていくのか。その足取りからは、新興勢力に留まらない、冷徹なまでの戦略が見て取れる。