日本の自動車税は「罰金」同然? 車に長く乗るとなぜ税金が高くなるのか JAFも激昂、官僚主導に決別を
日本の自動車税は、増税という名の「罰金」であると筆者は指摘する。いったいなぜなのか?
自動車税という名の「罰金」
「罰金が来ました。日本の誇る昭和の名車を大切に乗った罰金ですよ」
筆者(日野百草、ノンフィクション作家)の関わる旧車のオーナーズクラブ、毎年5月のゴールデンウィークあたりになるとこの「罰金」の話となって久しい。
「車を大事に何十年も乗ると罰金が来る国なんて日本だけでしょう」
もう笑うしかないといった様子のオーナーたち、昭和から平成初期にかけての国産車の多いこのクラブ、全員の「罰金」を合わせたら大した額になるだろう。
その「罰金」とはもちろん自動車税。それも「平成13年度税制改正」からずっと続けられる、新規登録から13年を経た車両の増税という名の「罰金」である。ガソリン車(ハイブリッド除く)は新規登録から13年たつと自動車税が高くなる。
もちろん軽自動車も例外ではなく、元の税額が少ないながらもパーセンテージでみると約20%も増税(1万800円が1万2900円)となる。同年の「グリーン化特例」で減税した分をそっくり転嫁した形だが、筆者も個人的に納得できない話、自分が課せられるからという話ではなく、あまりにエビデンスが不足しているというか、はっきり言えば意味不明の税金である。
「車検6回で罰金なんてね、わけがわからない」
この国は車検時にまとめて払う重量税も古い愛車を大切にしていると「罰金」を取られる。0.5t単位で税率が変わるが、重量税の場合13年はもちろん、新規登録から18年以上でさらに上がる。もちろんこのオーナーたちの大半は「罰金」込みで満額の税金を払っている。
「税金を払わないと言っているわけではありません。その根拠があまりに不明で、それも何重にも取り過ぎだと言っているのです」