世界で現役バリバリ「客車列車」 でも、日本で瀕死状態なワケ

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世界の客車列車は現役だが、日本では消えつつある。そこには日本の鉄道特有の事情があった。一体何か。

残り続けたブルートレインも……

サンライズ瀬戸(画像:写真AC)
サンライズ瀬戸(画像:写真AC)

 ブルートレインは、そういった状況になっても客車列車として残り続けた。寝台特急用車両としては583系電車というのもあるにはあり、速達性の求められる列車には投入されていたものの、居住性などの問題や、昼夜兼用による酷使で老朽化が早いという問題もあり、一部は普通列車用に改造され、多くは廃車になった。

 しかし、ブルートレインは利用者の減少や車両の老朽化が進み、廃止が相次いだ。そんななか、最も新しく製造された夜行列車用車両は「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」用の285系であり(1998年製造)、当然ながら電車だった。

 旅客輸送を担うJRによっては、機関車の免許を取得させない方針を採っているところもあり、また業務用車両も機関車けん引から電車や気動車になっていく傾向がある。

 世界では客車列車は残るものの、それは駅施設などに余裕があるためで、諸外国と日本とでは事情はかなり異なっている。

 鉄道の運行環境が効率性を求め、タイトになっていくなかで、ある程度の余裕がないと成り立たない客車列車は、非効率だという理由で消えていったのだ。

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