「まぶしくて迷惑です」 新車の9割に搭載されながら、なぜハイビームは公道の“嫌われ者”であり続けるのか?
新車の9割に搭載されたオートハイビームも、夜間使用率はわずか14%。過去10年の歩行者死亡事故の95%はロービーム走行で発生し、普及と活用の乖離が安全格差と制度ジレンマを生んでいる。
普及と活用のギャップ

もっとも、中身がよくなるだけでは不十分だ。ITARDAは、すでに街を走っている車の機能がすべて正しく使われていれば、事故はさらに6割以上減らせたはずだと指摘する。持っていることと使いこなすことの間には、まだ深い溝がある。性能のよい仕組みが高価なモデルに偏り、安い車との間で安全の質に差が生まれている現実も重い。
操作の仕方がバラバラな現状も、利用をためらわせる高い壁となっている。ただ便利なものを載せて終わりにするのではなく、誰もが迷わずに使え、互いに安心して道を譲り合える環境を整えていくことが求められているのだ。