「優しさか、単なる混雑対策か」京王2000系、5号車の座席を“あえて”半分撤去した理由とは?
利用者数はピーク比87%にとどまる一方、収入は814億円とほぼ回復。通勤依存モデルの転換を迫られる京王電鉄が、新型2000系と大型フリースペースで新需要の開拓に踏み出した。
1両の約半分は座席なし

京王電鉄は2026年1月31日、新型車両「2000系」の営業運転を開始した。編成は10両固定で、2027年3月までに4編成、計40両を順次投入する計画だ。営業開始に先立ち、1月17日には若葉台車両基地(東京都稲城市)で報道向けの車両公開を行い、京王相模原線の若葉台~橋本間で試乗会を実施した。さらに24日には、一般利用者向けの撮影会と試乗会も開催し、新型車両の認知拡大を図った。最大の特徴は、大型フリースペース「ひだまりスペース」の新設にある。
ひだまりスペースは10両編成のうち5号車の約半分で座席を撤去し、中央の衝立に腰当てや握り棒を多く配置することで、車いすやベビーカー利用者が使いやすい空間とした。あわせて、子どもが外の景色を見やすい大型窓を設け、スペース内には通常の優先席も配置している。
床面の配色を変えることで、乗車時に一目で「ひだまりスペース」と認識できるよう工夫した。始発駅の京王八王子駅と橋本駅ではホーム床に案内表示を設置し、その他の駅にも順次展開する予定だ。
さらに、同社は「京王アプリ」に新たに「車種表示モード」を追加した。利用者はアプリ上で2000系の走行位置を確認でき、目的の車両を選んで乗車しやすくなる。