効率より安定供給――トヨタ・ホンダ連携、自工会が進める「日本車連合」再設計【連載】自動車部品業界ウォッチ(6)
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EV失速の陰で、日本車の弱点は半導体1社への依存だった。2025年の供給停止で工場が2週間止まり、自工会は10社超で共同調達へ転換。効率優先から生存重視へ、サプライチェーン再設計が始まった。
世界規模の自動車開発と生産

自動車産業は今、100年に一度とも言われる大変革期にある。電気自動車(EV)への移行が加速するなか、従来の内燃機関向け部品を手がける企業は、従来のビジネスモデルだけでは生き残れない時代を迎えた。本連載『自動車部品業界ウォッチ』では、こうした変化のなかで各社がどのような戦略を描き、どのように新規事業や技術に挑戦しているかを追う。国内外の公開情報を整理・分析することで、自動車部品業界の“今”を浮き彫りに。EV化という大波に対応する部品メーカーの戦略と、業界構造の変化を見通すことで、読者に新たな知見と業界理解を提供する。
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EV一辺倒の時代が来るかと思われたが、そうはならなかった。EVシフトは揺り戻しを迎え、ハイブリッド車が再び脚光を浴びている。この流れは、中国が押さえるバッテリーの原材料供給網から距離を置き、日本が得意とするエンジン技術を手放さないことで時間を稼ぐ、冷静な戦略の帰結だろう。渦中にあるサプライヤーは大きな変化を迫られ、生き残りをかけて動き始めている。
自動車の開発と生産は世界中に広がっており、なかでも中国は多くの分野で重要な役割を担ってきた。レアアースをはじめとする希少資源の供給源であり、国内外の部品サプライヤーの工場も数多く立地する。これまで、中国が持つ資源と生産能力に全面的に頼ってきた。
ところが、国家間の対立が深まるにつれ、かつての効率的な分業体制は、供給を止めるという強力な武器に変わった。近年の“中国リスク”と呼ばれる事例は、供給網そのものが政治的な道具になったことを物語る。
これに対応するため、日本自動車工業会(自工会)が動き出した。今回は、部品業界に残る中国リスクと、自工会の取り組みを紹介する。