「残クレで車を買う人は情弱」と考える人こそ、本当の「情弱」である【リレー連載】ビーフという作法(7)
週刊SPAが報じた「残クレ = 情弱」論は表面的な金利比較に偏る。車両平均価格264万円、高額モデル増額は30万円超、月々負担平準化の残クレは家計設計と乗り換え自由度を両立する現代的金融手段だ。
批判点1「家計最適化効果」

残クレは、家計に配慮した設計が特徴である。設定された残価により、月々の支払いは通常のローンより2~3割抑えられるため、短期のキャッシュフローを安定させつつ、欲しい車を手に入れることが可能だ。これは、可処分所得の制約がある家庭でも、無理なく購入計画を立てられる点で意味がある。
低金利環境下では、残クレの実質金利は2~6%と、信販系ローンとほぼ同水準に収まる。さらに、頭金ゼロや保証料込み、固定金利といった利便性も備えており、銀行ローンに比べて初期負担や手続きの煩雑さを軽減できる。
長期ローン(5年以上)では、金利負担に加えて車両のメンテナンス費用もかさみ、リセールバリュー(再販価値)の下落リスクも重なるため、家計を圧迫する可能性がある。残クレはこうしたリスクをあらかじめ織り込み、乗り換えサイクルの短縮と支出上限の管理を可能にしている。短期の乗り換えを前提にした設計により、ユーザーは生活余力を保ちつつ、計画的に最新モデルを選べる。
加えて、ユーザーのライフスタイルやモビリティの利用形態にも柔軟に対応できる。
・都市部での通勤や週末のレジャー
・家族構成の変化に応じた車両選択
など、利用目的に応じて支出とリスクを最適化できる点も見逃せない。家計と車の使い方を総合的に設計できる金融手段として評価されるべきだろう。