「若者のクルマ離れ」に終止符? “新車おじさん”が支えたトヨタ86、中古市場で若者に広がる現実

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2012年登場のトヨタ86/スバルBRZは、軽量FRスポーツの復権を象徴。発売から13年、初期型は100万円台で購入可能となり、若者の現実的な憧れと中古市場を介した新たな自動車文化をつなぐ存在となった。

現実的憧れのスポーツ

2024年 20歳のカーライフ意識調査(画像:ソニー損保)
2024年 20歳のカーライフ意識調査(画像:ソニー損保)

 この流れは調査結果にも表れている。ソニー損保が実施した「2024年 20歳のカーライフ意識調査」によれば、20歳の若者が「今欲しいクルマ」ランキングで、トヨタ86は男性部門で10位に入っている。

 ランキングにはコンパクトカーやSUV、輸入車など幅広いジャンルが並ぶ中、純粋な2ドアFRスポーツである86が現実的な選択肢として名を連ねている点は特筆に値する。上位には日産GT-Rも5位に入っているが、こちらは典型的な“夢のクルマ”枠であり、現実的に購入を検討できる車ではない。

 86が支持される理由は単なる憧れではなく、中古市場で比較的手が届く価格水準であること、維持費や燃費が現実的な範囲に収まること、さらにMT/FRならではの運転体験やカスタムの自由度を楽しめることにある。こうした条件により、若者は86を単なる夢物語ではなく、実際のカーライフに組み込みやすいスポーツカーとして認識している。週末のドライブや仲間とのツーリング、SNSでの共有といった体験を通じて、購入後も楽しみが持続する点も評価されている。

 この調査結果は、86が発売から10年以上を経ても、若者の現実的な憧れをつなぎとめ続けていることを示している。単なる数字や順位だけでなく、購入可能性や体験価値を含めた

「現実的なスポーツカー」

としての魅力が、若者に浸透しているのである

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